今年もたくさんの皆さまに支えていただき、心より感謝申し上げます。
日々の制作や店頭、メール、イベントなどの対応を優先するなかで、ブログでの制作のお知らせは後回しになってしまいましたが、
その分、革と向き合う時間を大切にしてきました。
改めて、ものづくりを続けられる環境と、そこから生まれるご縁に、感謝の気持ちでいっぱいです。
今年の振り返り
念願のイタリアの旅編
今年は、長年憧れてきたイタリアを訪れ、六つの都市を巡りながら、それぞれの文化に触れ、身を委ねるような旅になりました。
雑誌やネットで眺めてきた風景ではなく、実際にその場に立ち、間近で見て、体験、そんな貴重な時間を過ごすことができました。
ワインと料理を楽しみながら、イタリアという国の奥行きを感じる日々でした。
シチリア島(タオルミーナ・サヴォカ)
青い海と古代遺跡。
『グラン・ブルー』や『ゴッドファーザー』のロケ地を巡る時間。
ナポリ(アマルフィ)
荒々しさと美しさが同居する海岸線。
これぞイタリア、という景色。
ローマ
歩くたびに歴史に出会う街。
圧倒されつつも、何度でも来たくなる場所。
フィレンツェ
ルネサンス美術を間近で。
街そのものが、美術館のよう。
ピサ
幼少の憧れだった斜塔を、ようやくこの目で。
ヴェネチア
水の都。別世界のようで、迷う時間すら心地いい街。
ミラノ
二度目の訪問で、少し懐かしさも。
イタリア旅の入口であり、締めくくりにふさわしい場所。
その道中、長年念願だったバダラッシ・カルロ社を訪問できたことも、大きな出来事のひとつです。
革の表情、工房の空気、職人たちの眼差し、哲学。
写真や言葉だけでは伝わらないものを、肌で感じることができました。

制作編
今年も、決して大量に作った一年ではありませんでした。
セミオーダーを中心に、一点一点、イタリア植物タンニンなめしの革の感覚を確かめながらの制作。
まだブログではご紹介しきれていませんが、フルオーダーも何点か、じっくりと制作させていただきました。
効率やスピードを求めれば、もっと違うやり方もあるのかもしれません。
それでもHIS-FACTORYとしては、「この革で、この形を、この仕立てで作る」その確信と調整を繰り返しながら、手を動かしてきました。
今年も、大きく変えなかったこと、あえて変えなかったこと、改良されたこと。
その積み重ねが、今のものづくりにつながっていると感じています。
来年はブログでもっとご紹介できるよう、頑張ります。
ワークショップ
ワークショップも少しずつ再開し、手縫いのミニボストン制作体験もお客さんに背中を押され復活しました。
ちびっ子ワークショップもいつも賑わって、自分も楽しませてもらっています。
D&D kamkuraでのワークショップも、てんやわんやでしたが、楽しい1日でした。

また、すみだ3M運動、ニクオン、モノマチ(蔵前)、すみだ子育てメッセ、東京レザーコネクト、スミファなどのイベントでのワークショップも毎年参加させてもらって私たちも毎年楽しみにさせてもらっています。
個人的な事ですが・・・
今年は還暦を迎えました。
たくさんの友達がサプライズで集まっていただき、お祝いをしてくれました。
とても嬉しかったです。
また、HIS-FACTORYとして起業したのが平成元年の10月。
気がつけば、35年という時間が経っていました。
HIS-FACTORYのオリジナルをリリースしたのは2006年。
決して順調とは言えず、長い間、手応えを感じられない時期も続きましたが、それでも続けてこれた結果、来年で20周年を迎えることになります。
来年は20周年としてイベントをしようかなと計画中です。
経年変化
今年も多くの方に、HIS-FACTORYの製品を選んでいただきました。
そして、何年も使った鞄や小物を見せに来てくださいまして「この革、いい表情になってきましたね」そんな会話ができることが、何よりの励みです。
皆さまの暮らしの中で、革が少しずつ変化し、馴染んでいく。
その時間の一部を共有させていただけていることに、改めて感謝しています。
来年への一言
来年も、大きな変化を求めるというより、これまで積み重ねてきたことを、より丁寧に続けていきたいと考えています。
革と向き合い、手を動かし、お客さまと言葉を交わす。その一つひとつを大切にしながら、
HIS-FACTORYらしいものづくりを続けていけたらと思います。
本年も本当にありがとうございました。
どうぞ良い年をお迎えください。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
株式会社HIS-FACTORY 中野克彦
1月の営業のお知らせ
2026年は1/6(月)からのオープンとなります。
よろしくお願いいたします。








