BLOG

念願のイタリアの旅/シチリア島編

2日目 ミラノマルペンサ〜カターニア

本当は昼の便で飛ぶはずが、思わぬハプニングでフライトは夕方に変更。
「旅は予定どおりには進まない」――それもまたイタリアらしい洗礼かもしれない。
カターニア空港に降り立ったのは夜の22時を過ぎた頃。

目的地のジャルディーニ・ナクソス行きのバスは、なんと10分前に最終が出てしまっていた。
仕方なくタクシーを拾う、金額を問い合わせると約150€、25000円かぁ、思わず「とほほ・・」とため息が漏れる。
距離にすると55キロ仕方ないか、、、夜のシチリアを走ってもらった。運転手はウキウキだ!
途中、窓の外にオレンジ色の光がちらちらと揺れて見えた、数日前に噴火したばかりのエトナ山。
その残光を、タクシーの車窓からかすかに目にしたのだった。
それは次の日、ゴッドファーザーツアーのガイドさんが見せてくれたiphoneの画像が確信するのは、この時は知らなかった。

ジャルディーニ・ナクソスの宿 ― 3重苦の夜から朝へ

着いたのは夜の23時前くらいかな。
ジャルディーニ・ナクソスの宿の前はバス通り、遅い時間でも人が賑わっていた。
「田舎で静かなところかな」と勝手に想像していた、スラム街だったらどうしようと不安がよぎった。

部屋に着き、気を取り直して空港で買ったワインを開けようとしたら――オープナーがない。
そこで昔とった杵柄を思い出し、コルクを瓶の中へ押し込む作戦に出た。
見事に成功して「よし!」と、とどめの前に一息ついた瞬間……。
横で見ていた彼女が気を利かしたのか、せっかちなのか、どどめの押しをしてしまった!
その瞬間――プシュッ!

う、ウソだろ!中のワインが吹き上がり、真っ白な壁に赤いシミが飛び散った。

しかも、島の守り神と思われる絵にもかかってる(汗

しかも、島の守り神と思われる絵にもかかってる(汗

濡れたタオルで叩いても何も変わらない・・・

濡れたタオルで叩いても何も変わらない・・・

「やっちまったなぁー!……ああ、これは弁償だな。」
一瞬頭を抱えたが、「まあ保険でなんとかなるだろう」と気を取り直し、飲んで寝た。
シチリア上陸初日、フライト変更・タクシー高額・ワイン噴射で、まさかの“3重苦”。

翌朝、オーナーにメールで報告すると、返事は「それはいいから早く相方のパスポート画像を送ってほしい」と一言。
胸を撫で下ろす思いと同時に、「え、弁償しなくていいの?」と不思議な感覚にもなった。


朝のカフェでリセット

そんな夜を越えた翌朝。
宿のすぐ隣にあるカフェで、カプーチノとクロワッサンの朝食サービス券付き。
「ボンジョルノ〜」と挨拶すると笑顔で「ボンジョルノ〜」と美人なマスターは笑顔で帰えしてくれた。
香ばしいコーヒーとミルクの香りと、ほんのり甘いクロワッサン。
シンプルなのに体に染み渡り、気持ちがスッと軽くなる。

「やっぱりイタリアの朝はこれだ」昨日のハプニングも、この一杯で笑い話になっていく。

宿周りを散策

昨夜着いたのが遅かったので、タオルミーナに行く前に、ちょっとジャルディーニ・ナクソスの海岸に行ってみた。
歩いて3分程度で、海岸に着くと海水浴場とレストランが隣接していて、素敵でした。

これは遅くまで賑わうわけだ!

これは遅くまで賑わうわけだ!

裏通りでは地元の人が果物を売っている、Ape50

ベスパを作っているピアジオ社のApe50、今では生産中止なので貴重、私も密かに欲しいと願っています。

ベスパを作っているピアジオ社のApe50、今では生産中止なので貴重、私も密かに欲しいと願っています。

夜はやはり賑わっていた。

 

タオルミーナ編 ― 高台から青い海へ

 

前夜の3重苦がウソのように、朝のエスプレッソとクロワッサン、街散歩で気分をリセット。
南イタリアの空気を吸い込みながら、「さあ今日はタオルミーナへ」と気持ちが切り替わった。

宿の近くにある小さなバス停。
隣の売店でチケットを買い求め、ローカルな雰囲気にワクワクする。

反対側のチケット売り場でチケットを購入。こちら側はカターニア空港へ行く方向。

反対側のチケット売り場でチケットを購入。こちら側はカターニア空港へ行く方向。

大きなスーツケースを持った観光客ではなく、地元の人たちに混じってバスを待つこの感じが、たまらなく旅らしい。

こちら側は、タオルミーナへ行く方向。ガードレールに座って待つ、暗黙のルール。

こちら側は、タオルミーナへ行く方向。ガードレールに座って待つ、暗黙のルール。

やがて到着したバスは、だんだん狭くなって行く坂道をぐんぐんと登っていき、タオルミーナの中心地は標高250mの山の上。
タオルミーナの街からは、ケーブルカーに乗って一気に急勾配を下る。
眼下に広がるのは、透明度の高い海と小さな島。
その名の通り「小さな美しい島」――イゾラベッラへ。

イソラベッラと青の洞窟

ケーブルカーを降りると、さらに徒歩で降っていく。

細い砂浜で本土とつながり、エメラルドグリーンの海に浮かぶ美しい島。

リゾート地であり、地元から観光客まで、最後の夏を楽しんでいるよう。

リゾート地であり、地元から観光客まで、最後の夏をのんびり楽しんでいるよう。

日差しの下でキラキラと輝く水面に、思わず言葉を失った。
そしてこのボートに乗って、青の洞窟へ!

靴を脱いで裸足で乗車、やがて小さな入り江の洞窟にたどり着く。
差し込む光が水面を照らし、海の色は驚くほど鮮やかなブルーだった。

グランブルーの世界だ、

グランブルーの世界だ、、、感動が止まらない。

同乗していたのは、地元らしき若い男女5人組。
沖に出るやいなや、プロセッコやビールを飲み始めを船上はあっという間にダンスパーティーに。
「若いっていいなぁ」と思って眺めていたら、船長も「飲むか?」とプロセッコを勧めてきた(もちろん有料…笑)。

そのとき、女の子のひとりがふいに「ありがとう」と日本語。
一気に親近感が生まれ、船上の空気がさらに楽しいものになった。
気づけば40分近くのロングクルーズ。
シチリアの海の青と、人の明るさに包まれた時間だった。

映画「グランブルー」(リュック・ベッソン監督/1988年公開/フランス・イタリア合作)岸壁レストラン

グランブルー好きには堪らない、あのレストラン。

あのグラン・ブルーの中でジャン・レノ扮するエンゾの魚介スパゲッティーのシーンが撮影された海沿いのレストラン。次は中で食べてみたい。。。

あのグラン・ブルーの中でジャン・レノ扮するエンゾの魚介スパゲッティーのシーンが撮影された海沿いのレストラン。次は中で食べてみたい。。。

 

 

映画「ゴッドファーザー」(フランシス・コッポラ監督/1972年公開/アメリカ)ツアーinサヴォカ&フォルツァ・ダグロ

午後はいよいよ「ゴッドファーザー」のロケ地巡りツアー、マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)になりきっての足跡をたどるのだ。
前日まで集合場所の連絡がなく、不安が募る、しかし当日の朝になってSMSで「タオルミーナのメッシーナ門近くのパーキング」と画像付きで案内が届き、胸をなで下ろした。
指定場所に現れたのは、ガイドのNicola。
迎えの車は日産の最近の8人乗りのワゴンで、エアコンも効いて快適、彼の穏やかな人柄もあって車内はすぐに和やかな空気に。
昨日のハプニング続きの旅も、この時ばかりは安心して身を任せられた。

サヴォカ

Bar Vitelli(バール・ヴィテッリ)

曲がりくねった山道を上り抜け、たどり着いたのは小さな村・サヴォカ。
映画の中で、マイケル・コルネオーネが麻薬組織と汚職警官を殺害して高跳びしたのがシチリア(設定です)その時に立ち寄ったのが「バール・ヴィテッリ」

 
マイケルがアポロニアの父に結婚を申し込む場面の舞台だ。
テラスに腰掛けるとオレはアルパチーノになりきっていた。

店内には当時の写真やポスターが飾られ、今もファミリーの歴史を静かに語り続けている。

この席は写真を撮影専用になっている。

 

今も当時の写真やポスターが飾られており、映画の世界に入り込んだような感覚に。

店の中は今も当時の写真やポスターが飾られており、映画の世界に入り込んだような感覚に。

もちろん写真撮るだけじゃ、ダメなのでエスプレッソをいただきました。

教会と石畳の道

続いて向かったのは、マイケルとアポロニアの結婚式が行われた教会。
石畳の坂道を登ると、小さな教会が現れた。
映画で見たそのままの佇まいに、胸の奥がざわめく。

 

丘の上から見下ろすサヴォカの風景は、映画のスクリーンを超える迫力。
ただの観光ではなく、時間を超えて映画と現実が重なった瞬間だった。

 

フォルツァ・ダグロ 

サヴォカから1時間弱、向かった先はフォルツァ・ダグロ、ここも高台にありクネクネ道をどんどん上がっていった。

サンティッシマ・アヌンツィアータ・マドレ教会

この教会は、パート1、2、3とも撮影されているコップラのお気に入り?
パート1では、ドン・コルネオーネ(ヴィート・コルネオーネ)が幼少の頃、地元のマフィアに逆らって殺された父、復讐に失敗した兄、母親が犠牲になり逃がされ、早朝のロバの荷に隠れて港に向かう途中の教会のシーン。
その後アメリカ行きの貨物船に乗るのだ。

 

夕暮れの光に包まれるフォルツァ・ダグロは観光客も少なく、静けさが村全体を支配していた。
石造りの壁とオレンジ色レンガの色が溶け合い、まるで映画のワンシーンに閉じ込められたよう。

「本当にここで約55年前に撮影が行われたんだ。」
プラス、中世に建てられた教会や路地がそのまま残っているなんて。
そう実感できたことが、このツアーの何よりの感動だった。

パート3で人形劇があったところ

パート3で人形劇があったところ

パート3でマイケルとケイが車を駐車した場所。

パート3でマイケルとケイが車を駐車した場所。

夕日が綺麗すぎて、思わず息を呑んでしまう。。。

GET YOUR GUIDEのゴッドファーザーツアーお勧めです。
ガイドのNicolaグラッツェ!

 

 

翌日もう一度タオルミーナへ

次の日は、早起きしてもう一度タオルミーナへ、ギリシャ劇場に行きたかったからだ。
メッシーナ門(Porta Messina)をくぐり、ギリシャ劇場通り(Via Teatro Greco)の道の両側には、お土産屋さんや、ジェラート屋さんが並びます。

メッシーナ門(Porta Messina)は、タオルミーナのシンボルとも言える、この門を通り抜けて、向かいます。

メッシーナ門(Porta Messina)は、タオルミーナのシンボルとも言える、この門を通り抜けて、向かいます。

ギリシャ劇場通り(Via Teatro Greco)の道の両側には、お土産屋さんや、ジェラート屋さんが並び、緑も多く美しい通りでした。

ギリシャ劇場通り(Via Teatro Greco)の道の両側には、お土産屋さんや、ジェラート屋さんが並び、緑も多く美しい通りでした。

裏路地もどこを切り取っても、美しい街です。

ギリシャ劇場(Il Teatro Greco)

通りの先には、タオルミーナの一番の見所であるとも言えるギリシャ劇場(Il Teatro Greco)に到着。
紀元前3世紀に建造され、ローマ時代の2世紀に円形闘技場として改築されたという。

中腹部に上がるとこの景色、遠くの海が見えてきた。
宿があるジャルディーニ・ナクソスかも。

さらに、上がるとエトナ山も。
古代から変わらずここで人々がこの景色を目にしていたのだと思うと、胸が熱くなる。

現在も演劇、バレエ、コンサートなどのイベントが行われているようです。

現在も演劇、バレエ、コンサートなどのイベントが行われているようです。

裏側に回るとこれまた絶景。

崩れた壁が、そのままに。

タオルミーナの町も上から一望。

シチリアのタオルミーナで心ゆくまで歴史と絶景を味わい、満喫した。
しかし旅はまだ始まったばかり。
次の舞台へ――ナポリへ向かうのだが、このあとカターニア空港で、またもや大きなハプニングが待ち受けていたのだった――続く。

 

 
 

関連記事

  1. トートバッグammassare(アンマサーレ)横型Lサイズ・プエブロ/サビア&マ…

  2. ラウンド財布〔限定色少数生産販売〕

  3. セミオーダーのメッセンジャーバッグ・ミネルバボックス/カスターニョ&マレンマ/チ…

  4. すみだ3Ⅿ運動は江戸伝統工芸から近代技法まで地域のものづくりを継承しています。

  5. トートバッグ ammassareアンマサーレ&プエブロ/ネイビー&Buttero…

  6. 年末のご挨拶2022年

Order-made

sidebar_order

Workshop

sidebar_workshop

Shop Info

sidebar_shopinfo
PAGE TOP