プエブロ/タバコをメインにし、多色使いでコンビネーションにした、フルオーダーのリュックの制作〜完成のご紹介です。
まずはヒアリングからデザイン画
フルオーダーのご注文の場合、まずどんな形なのか、ヒアリングさせていただきます。
そしてスケッチ画を描いてご確認していただきます。
N様はパソコンがスッキリと収納された、頑丈なリュックがご希望でした。
デザインの提案をしながら、サイズ出し、ポケットの追加、裏地の仕様を決めていきます。
色使いのアイデアはN様のご希望で、イタリア革(プエブロとブッテーロ)の質感がより際立つ配色で、使い込むほど味わいが深まり、N様だけの唯一無二の表情へと育っていく組み合わせです。

プロトタイプ制作(試作)
デザインがをチェックしていただいてから、次の工程としては型紙制作そして、プロトタイプ(試作)をお作りします。
本制作に入る前に、実際のサイズ感や使い勝手、ポケットの深さ、背負い心地などを細かくチェックするための大切な工程です。
試作をもとに、必要があれば微調整を行い、仕上がりの精度をさらに高めていきます。
この試作では、本制作とは別の「試作用の革」を使って形や仕様を確認します。

デザイン画の進化、スケッチブックからiPadへ
これまでデザイン画はスケッチブックに色鉛筆で描いていましたが、一昨年の秋あたりから iPadmini を使ってスケッチするスタイルに移行しました。
ニュアンスはそのままに、修正や色替えもスムーズにでき、イメージを共有しやすくなりました。

型紙チェックから裁断
試作を確認していただいてから、本番に入ります。
パーツがかなり多いので、慎重になります。

内装のチェック
パソコンがスッキリ入るポケットの調整。
ダンボールでサイズを再現し実際に入れてみて採寸します。
手前はペン刺しポケット(HIS-FACTORYオリジナル)付。

背ポケット
前についていそうなポケットですが、背ポケットのご希望です。

0番縫製
背に付く、美錠の根革(ブッテーロ)は銀付補強し、極太ステッチ0番で縫製します。

底パーツのブッテーロと合体箇所も0番縫製です。

リュックのベルトを取り付けるパーツもブッテーロで0番縫製。


前胴と合体。

表側とマチ+裏地を合体。

面取り
本体とマチの仕上げは、まず豆カンナでしっかり丸みをつけ、コバ磨き仕上げいたします。

最後の仕上げ縫製は手縫いにしました。

完成
フルオーダーのリュック(N様特注)
シンプルながら、差し色のバランスがとても美しい仕上がりになりました。

前にありそうなポケットは、背革に。

この配色も素敵です。

持ち手はポラッコの短いバージョン、床入り。

内装はターコイズブルーにプエブロのナポリ。

フルオーダーの制作は、2022年頃から2024年春頃まで、私の都合も重なり お待たせする期間が続いておりました。
しばらく新規のフルオーダーはお受けできない状況だったのですが、N様はその頃からご相談くださっていたお客様で、長くお待ちいただきながらも温かく見守ってくださいました。
そのおかげもあり、私もじっくりと向き合いながら制作することができました。
お待たせしてしまったにもかかわらず、変わらずご理解くださり感謝申し上げます。
フルオーダーの今後
フルオーダーの制作は、昨年秋あたりから少しずつ再開いたしました。
ただ、私の時間配分の都合や人手不足の影響もあり、まだフル稼働とはいかない状況です。
現在は おおよそ4〜6ヶ月程度 を目安にご案内しておりますが、デザインの内容によっては 一年ほどお時間をいただく場合もございます。
一つひとつ丁寧に向き合うため、どうしてもお時間を頂戴してしまいますが、その分、しっかりと満足いただける仕上がりを目指して制作しております。
革について
HIS-FACTORYではイタリア・トスカーナ地方で作られている中でもイタリア・植物タンニン鞣し革を使用しています。
プエブロをはじめ、ミネルバボックス、ブッテーロなど風合い、固さ、色もお選びいただけます。
イタリアの色使い(染料仕上げ)オイルを多く含んだ植物タンニン鞣しにより、使うほどに色艶が上がる経年変化もお楽しみいただけます。





