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念願のイタリアの旅/フィレンツェ編〔2−1〕

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅

早朝のローマ・テルミニ駅からイタロで約1時間半、“花の都”フィレンツェへ。
駅に着いたばかりのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅は、ローマ・テルミニ駅の喧騒とは少し違い、どこか穏やかで落ち着いた空気が流れていた。

宿泊先のチェックインにはまだ時間があるので、駅の近くのコインロッカーに荷物を預けると、馬車が目の間を通り過ぎていった。
ロマンチックを感じてきた。

Mercato Centrale Firenze

まずは中央市場へ。
午前中まだ早めだったせいか、まだ人もまばらで少し静かな雰囲気。
色とりどりの果物や食材が並ぶ光景に、これから始まるフィレンツェの一日を想像してワクワク。

混む前に食べ歩きを決行!気になる店をチェックしながら市場をうろうろ。
ショーケース越しに見える生ハムとチーズの魅力に、つい立ち止まってしまう。

まだ2階のフードコートも比較的静か。
あと1時間もすれば、きっと人であふれるんだろうな。

まずはローカルフードのランプレドット。
手際の良さと包丁の音に、職人の仕事を感じる。
よく煮込まれたモツは、スパイスの香りで脂っこさを消してくれ、舌の上でとろけるほど柔らかく美味しい。

2軒目はプロセッコに生ハムとサラミ。
中央市場がだんだん賑わってくるのを眺めながら、ゆっくり時間が流れる。

 

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂

憧れの花の都フィレンツェの象徴、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂とジョットの鐘楼。
見上げるたびにため息が出る美しさ、ルネサンス、フィレンツェ、何度も噛み締め、感動が止まらない。。。

奥へ進むと大聖堂のクーポラが見えてきました。

18:00に公式サイトで予約していたクーポラへの搭乗、入り口が分からずウロウロしたり人に聞いたりして、やっとここだと分かり、登る前からドキドキしてきた。

いよいよクーポラへ

事前から約400段あると知っていた。
初めは、一段一段、石の階段を噛み締めていたが、だんだんと息が上がってきて、気が遠くなってくる。
それでも、降りてくる人がすれ違いざまに笑顔を向けてくれたり、譲ってくれたりするたびに、不思議と力が湧いてくる。
疲れの中に、またワクワクが戻ってくる瞬間だった。

えっ、螺旋階段のカーブを曲がるたびに「まだあるの?」って何回つぶやているんだぁ、もう限界なんだけど・・・

いよいよ頂上

ついに頂上へ。
最後の一段を登りきった瞬間、狭い階段から一気に光が溢れてきて、まるでご褒美のよう、風も超気持ちいい。
そして目の前に広がるのは、フィレンツェのレンガ色の屋根と青空のコントラスト。
あの苦しい階段も、この景色のためだったんだと思える瞬間でした。
ジョットの鐘楼もすぐそこに見える。

途中、見上げたクーポラ内部。
ヴァザーリとズッカリによる「最後の審判」が、頭上いっぱいに広がる。
地獄と天国、そのあまりの迫力に、しばらく足が止まってしまう。

クーポラを降りてしばらく広場で風に当たっていたが、隣にそびえるジョットの鐘楼
高さ約85メートルそして、こちらもおよそ400段の階段。。。。
どっちかというとジョットの鐘楼をメインに考えたいた。

クーポラに続いて、またも400段。
足はガクガク、息も絶え絶え、途中で頂上まで行けるか?
でも、こうして自分の足で登った先にしか見えない景色があると、知ってしまったからだろう。
憧れのフィレンツェの景色を一望したいと。

そして、ようやくたどり着いた鐘楼の頂上。
目の前には、さっきまで自分が登っていたクーポラが。
憧れの景色を生で見れた幸せを噛み締めました。
さっきはあの中にいたんだと思うと、不思議な気持ちになる。
さっきまでの“登る苦しさ”も“へとへと感”も、この景色が全部帳消しにしてくれる。
400段×2の疲れが、笑いに変わりました。

疲れ果てて、思わず広場の片隅のカフェで、冷えたモレッティ!

クーポラ、ジョットの鐘楼、そしてモレッティの一杯。
“400段×2”の登頂を終えた身体には、フィレンツェの風とビールが何よりのご褒美だった。
そのまま夕方から夜にかけては、ただ街を歩いて過ごした。
途中やたら並んでいるパスタ屋さんを発見。
明日行ってみようかっ!とチェック。


明日は、いよいよ美術の都フィレンツェを象徴する2つの美術館へ。

フィレンツェ2日目

フィレンツェ2日目は、アカデミア美術館とウフィッツィー美術館を回る、これまた楽しみであった。
宿からバスで10分程度だったかアカデミア美術館のすぐ近くで朝食を。
立ち飲み客と観光客が混ざり合う、地元感のある静かなカフェ。
”ボンジョルノ〜”  女性のスタッフと気持ちよくご挨拶。
カップ、砂糖のパッケージともフィレンツェ、気分上々!
”グラッチェ” ”プレーゴ” 心地いい会話、イタリア素敵だ!

アカデミア美術館

たくさんの美術品の中から、一番楽しみにしていた、ダビデ像。
遠くにダビデ様がいる、圧を感じる、思わず足が止まった。
近づくほどに、迫力と美しさに息をのむ。

思わず一緒に記念撮影。だいぶ貧相であるが、なんか嬉しいぞ笑

思わず一緒に記念撮影。だいぶ貧相であるが、なんか嬉しいぞ笑

アカデミア美術館、他にもミケランジェロの未完の作品や宗教画が並んでいる。
でも、やっぱり主役はダヴィデ像。
見終えたあともしばらく頭から離れなかった。
そのまま気持ちを引きずるように、次はウフィツィ美術館へ向かう。

ヴェッキオ宮殿前

ヴェッキオ宮殿の前に、もうひとりの“ダヴィデ”が立っていた。
これはレプリカだけれど、かつてはここに本物が置かれていた場所。
フィレンツェの街そのものが、芸術と歴史でできているんだなあと、思わずジーンときた。

そのままアルノ川の方へ歩くと、次の目的地、ウフィツィ美術館が見えてきた。

 
オンラインで予約してあったのでそれほど待たず入場できました。

ウフィツィ美術館に入ってすぐ、金色に輝く大きな板絵が並ぶ一室がある。
中世からルネサンスへ――絵画が“平面”から“空間”へと息を吹き返しはじめた時代。

ジョットの《荘厳の聖母》

その幕を開けたのが、ジョットの《荘厳の聖母》
“中世からルネサンスへの扉を開いた絵画”として、美術史的にも非常に重要な一枚だという。
数か月前から予習していたこともあり、実物を前にしたときの感動はひとしおだった。

ボッティチェリの”ヴィーナスの誕生”

想像していたより大きく、髪の流れも布の揺れも、本当に風が吹いているみたいだった。
ただ、見とれていた。

ボッティチェリ”春(プリマヴェーラ)”

もう一枚の代表作”春”
マリア様と、ギリシャ神話の空気が混ざった不思議な世界。

ウフィツィ美術館の窓から外をのぞくと、
まっすぐ伸びる通りの先にヴェッキオ宮殿の塔、
そしてその奥にドゥオーモのクーポラが見えた。
美術館の中もすごいけれど、この景色もルネサンスそのものだと思った。

レオナルド・ダ・ヴィンチ”受胎告知”

レオナルド・ダ・ヴィンチの初期の若い頃の代表作”受胎告知”
天使ガブリエルがマリアにキリストの受胎を告げる場面を描いています。
数少ない作品の中でも貴重な一枚。

ミケランジェロ”聖家族”

ミケランジェロがまだヴァチカン市国のシスティーナ礼拝堂のあの大作の天井画を描く前、制作した唯一残した板絵の完成作品のようです。
画家というより彫刻家の目線で描いた絵と言われるそうです。

ラファエロの自画像

若くして天才と呼ばれたラファエロ。
二十代ですでに工房を持ち、多くの注文をこなしていたとか。
表情は華やかさよりも、静かな自信があるようにも見えた。
37歳の若さで亡くなったという。

カラヴァッジョ”メデューサ”

そして最後に目を奪われたのが、カラヴァッジョのメデューサ。
ギリシャ神話の怪物メデューサが、ペルセウスに首を斬られた瞬間を描いた。
ヴァチカン美術館でも彫刻を見たばかりで、迫力がすごくて、思わずゾッとした。

まだまだ回りきれないほど、たくさんの美術品がある。
自分が知らないだけで、すごい作品がごろごろしているんだろう。
有名どころは少し勉強してきたつもりだけれど、見れば見るほど、知らない世界が広がっていく。
また勉強し直して、いつかもう一度じっくりと鑑賞してみたい。

ヴェッキオ橋

ウフィツィ美術館を出て、アルノ川沿いをぶらり。
ルネサンスの街らしい景色、ヴェッキオ橋が目の前に。
橋の上には今も宝飾店が並び、川面に映る姿がなんとも絵になる。

ポルチェッリーノの噴水

フィレンツェの工芸品である革製品やマーブル紙、衣類など、観光客相手の土産物を売る屋台が多い、屋根付きの市場メルカート・デル・ポルチェッリーノ。

ただ、周りのお店はどこも似たような革製品が並んでいて、職人の街フィレンツェというよりは、観光向けのマーケットといった雰囲気でした。

噴水にはイノシシ(ポルチェッリーノ)像があり、鼻をなでると「またフィレンツェに戻ってこられる」と言われていて、そのあと口にコインを入れて、下の箱に落ちれば幸運が訪れる、というジンクスもあります。
早速挑戦しました。!

見事に失敗しました。
でも、絶対フィレンツェにもう一回来ますよ笑

 

再度”ジョットの鐘楼”

そしてなんと、昨日400段上がった”ジョットの鐘楼”にもう一度上がりたいと、衝動的に行きたくなったオレ。
昨日のチケットでワンチャン登れないかと無謀なチャレンジ。(3日有効って書いてあったから行けるかも!)
案の定、入り口でバーコードを何もなかったように差し出したが”ブー”って鳴ったけど、係員はオッケーって入れてくれた。
こういうところもイタリアの好きなところ笑

相方さんは呆れて、真隣のカフェで休憩。

相変わらず狭いか階段を、降りる人とも譲り合いながらせっせと上がる。

いよいよ頂上へ

なぜ、もう一度搭乗したかったというと、昨日は登るのに精一杯で、写真をあまり撮っていなかったのとiphoneの画像でなく、LUMIX DC-TZ99-Kでもう一度撮影してみたかったからだ。

クーポラの頂上付近を工学30倍を生かして。

さっき、中央奥に見えるのはヴェッキオ宮殿。

ディナーはフランベのチーズパスタ

フィレンツェの黄昏時、昨日チェックしたパスタ屋さんに向かう。

オープン30分前に並んだのに関わらずやはりこの行列。

並んだ甲斐もあって、すぐに入店でき、ついに。。。

目の前で燃えるチーズの上で、アルコールを注いで炎でチーズを溶かし、その中に茹でたパスタを絡めまてくれました。

フランベのチーズパスタ、トリュフが乗っていて濃厚で香ばしくサイコーに美味しかったな。。。

 

フィレンツェのディナーも満喫し、明日はいよいよ、バダラッシーカルロ社さんへ工場訪問。
続く・・・

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