ミネルバボックスのモストで制作した、バナナショルダーのLサイズ、セミオーダーの紹介です。
バナナショルダーとは
カーブを描くシルエットは、肩にかけた時、体のラインに馴染む、バナナショルダー。
40㎜のショルダーベルトは肩に馴染み、真鍮バックルで長さの調節が可能。
短めにボディーバッグタイプにも肩掛けでもお使いいただけます。
Lサイズ
シンプルで飽きのこないデザインでLサイズは取り都合含めセンターにRをつけて膨らむようにデザインしています。
Mサイズはお散歩といった感じですが、Lサイズは二泊三日の旅行や仕事でも衣類が多いなど容量が大きい場合、自転車や両手を空けたい方向けです。
ミネルバボックス1.8㎜からナッパのように1.4㎜に漉いてもらった
Lサイズは大きいので薄くて軽い”ナッパ”の方がいいとのご希望でしたが、モストが在庫リストに無い。
そこでミネルバボックスをナッパの厚さ位の1.4ミリに漉いてもらいました。
ワインレッドでもないパープルでもない、大人らしい素敵な色合いです。
また表情は、ナッパに比べて”シボ”が強いのがミネルバボックスの特徴です。
裁断
一枚一枚型紙に合わせ慎重に裁断していきます。
ミネルバボックスとは
イタリア植物タンニン鞣し協会が認める”牛脂”を使用した”バケッタ製法”で作られているミネルバボックス。
ボックスとはイタリア語でボコボコ、凸凹の意味しており、銀面の表情はそれぞれ異なる”シボ”があり、薄化粧仕上げのため傷やトラは隠れにくい反面、素材の味を活かす唯一無二の個性のある表情があります。
使い込むほどに色艶が上がってくる表情はイタリアならではのナチュラル感溢れる経年変化がお楽しみいただけます。
タンナー:イタリア、トスカーナ・バダラッシ・カルロ社
根革の0番糸縫製
今回は根革部分のブッテーロの同色系のワインが在庫が無かったので、同素材ミネルバボックスを貼り合わせし、補強テープもサンドし強度も高めました。
厚みは1.4㎜×2なので2.8㎜、ちょうどブッテーロと同じ厚みです。
ゾッキ
通常は真鍮金具部分の革は長期使用に耐えられるよう堅牢なブッテーロ(約2.8㎜〜3.2㎜)を漉かずにそのまま使い、0番糸で縫製しているのですが、モストに合うブッテーロのワインの革が無く”ゾッキ”で製作しました。
”ゾッキ”という謎の言葉は業界用語でオール同じ素材を使用しているという意味なんです。
”総生 ”と書くようで” 総じて同じ生地を使った ”という意味だとか。
20代から職人さんや加工屋さんからデザイナーまで”ゾッキ”ですか?”ゾッキの方がいいですか?とか謎の言葉が普通に行き交っていました。
通常のバナナショルダーで云うと、本体はミネルバボックスやナッパで、根革・引き手はブッテーロなのでコンビネーションと云います。
完成
♢素材
本体:ミネルバボックス1.4㎜(イタリアの名門タンナー、バダラッシー・カルロ社による植物タンニンなめし牛革)
根革・引き手:ゾッキ・ミネルバボックス( 〃 )
内装:コットン
金具:真鍮(日本製)
ファスナー:YKKエクセラ(日本製)
バナナショルダー Lサイズ
430mm×270mm×100mm(ファスナー540mm)
ショルダー立上り:420mm(100mm程度調整可能)ショルダーベルト幅:40mm
重量:1000gちょっと
モストの経年変化
モスト(ミネルバボックス)の経年変化はこちら。
今回のバナナショルダーは1.4㎜に漉いているのでミネルバボックスのようなふっくら感は出ないですが、色艶が上がってくるのは間違いございません。
お財布のゴースト(ワイン)もご購入したいだいた0様、モストと相性がよく素敵なチョイスです。
ありがとうございました。