8年の経年変化:迷彩柄レザー&プエブロ/ナポリ
先日久しぶりにフルオーダーでお作りしたトートバッグとご対面。
8年の月日で活躍したこの特注トートバッグ、カッコいいです!
こだわりの強く、マニアックなN氏は、迷彩柄(イタリア製)を富田興業さんから仕入れ、相談にやってきました。
ゾッキではなくて、コンビネーションのがカッコいいんじゃないか、強度も含め提案しました。
ゾッキとは
”ゾッキ”とは一つの素材のみで仕上げることを意味する言葉で鞄業界では、よく使われる変な言葉なんです。
今回の本体が迷彩柄で持ち手やハカマ、ショルダー裏などが別素材(プエブロ/ナポリ)や本体がハンプで持ち手、ヘリなどに革を使った場合コンビと言います。
そのコンビとは逆で”ゾッキ ”であれば同一素材の製品という意味です。
今回はコンビ(コンビネーション)です。
![](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/b0c855dd4e78a9411a1cad1a69b62064.jpg?resize=900%2C675&ssl=1)
本体:迷彩柄 持ち手、ハカマ、底、持ち手裏プエブロ/ナポリ
2015年の制作工程
フルオーダーはまずヒアリングしデザインスケッチから。
そして型紙を切ります。
思わぬところで何度も確認、思わぬところで、てこづりました。
ご依頼主N氏のこだわりがあります。
![型紙製作は考える時間が長く、めんどくさい時もありますがやりがいがあります。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama1.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
型紙製作は考える時間が長く、めんどくさい時もありますがこの作業が一番やりがいがあります。
![他の革の持ち込みはあまり気が進まないけど、この富田興業さんの迷彩柄プリント(made in italy)は、私が今まで見た中でクオリティーが高く、風合いが良かったので気分も上がりました。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama2.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
他の革の持ち込みはあまり気が進まないけど、この富田興業さんの迷彩柄プリント(made in italy) は、私が今まで見た中でクオリティーが高く、風合いが良かったので気分も上がりました。
![各パーツの裁断](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama3.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
各パーツの裁断
![内装のちょっとしたデザイン、切れ端を利用してオリジナル。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama4.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
内装のちょっとしたデザイン、ブランドネームは切れ端を利用してオリジナル。
![厚みが重なりすぎる箇所は手漉きする。0.1m以下。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama5.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
厚みが重なりすぎる箇所は手漉きします。漉き機ではできない箇所。
![迷彩柄にプエブロ・ナポリを合体。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama6.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
迷彩柄にプエブロ・ナポリを合体、0番糸。
![ハカマのプエブロ/ナポリ。右左の高さが違うデザイン。ちょっとしたことですがかなり手こずりました。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama7.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
ハカマのプエブロ/ナポリ。右左の高さが違うデザイン。型紙の時、ちょっとしたことですがかなり手こずりました。
![持ち手は貼り合わせた後、さらに二つに合わせる。厚すぎるので”アドラー”のマシンでも難しそうなので手縫い。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama8.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
持ち手は貼り合わせた後、さらに二つに合わせる。厚すぎるので”アドラー”のマシンでも難しそうなので手縫い。
![手縫いならではの造形美](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama9.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
手縫いならではの造形美
![さらに各パーツの縫製が進んでいます。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama11.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
さらに各パーツの縫製が進んでいます。
![マチのパーツは波のイメージ。N氏はサーファー、デザインのカットも提案したら賛同してくれた。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama12.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
マチのパーツは波のイメージ。N氏はサーファー、デザインのカットも提案したら共感してくれ採用してくれました。
![幅広い持ち手を身頃に0番で縫製。こういう無駄なデザイン好きです。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama13.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
幅広い持ち手を身頃に0番で縫製。こういう無駄なデザイン好きです。
![最後のまとめ縫製もアドラーでの0番ステッチ。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama14.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
最後のまとめ縫製もアドラーでの0番ステッチ。
![最後のまとめ縫製もアドラーでの0番ステッチその2](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama15.jpg?resize=900%2C900&ssl=1)
最後のまとめ縫製もアドラーでの0番ステッチその2
完成
数ヶ月、いえ一年過ぎたかもしれません、だいぶお待たせしました、お待たせし過ぎたかもしれませんが、完成いたしました。
![。](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/order_nagayama25.jpg?resize=900%2C675&ssl=1)
。
そして2023年8年後の経年変化
![](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/b0c855dd4e78a9411a1cad1a69b62064.jpg?resize=900%2C675&ssl=1)
突然の再会に感動
![](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/48216caf53cf1ea198ffdfe4d814f7c6.jpg?resize=900%2C675&ssl=1)
底のプエブロのナポリは約8年の使用に耐えています。
![](https://i0.wp.com/his-factory.com/wp-content/uploads/2023/03/6c8f8d291ccf110c8b9556a9bba01e95.jpg?resize=900%2C675&ssl=1)
マチのデザインもかっこいい
こだわりの強いN氏はプエブロのタバコ、ナポリとミニトートバッグのワークショップにも参加し、イタリア植物タンニンなめしの革の魅力にハマり、今ではゴーストにもハマっている。。。。