A-4シンプルトートの裏地張り替えの修理の製造工程とプエブロ/ナポリの経年変化です。
2度目の裏地張り替え+α
実は、このAー4シンプルトート(プエブロ/ナポリ)の裏地張り替えは2017年に一度やっていて今回2度目。
最初にお作りしたのが確か2013年頃で、2017年、2022年と4~5年サイクルの9年モノとなります。
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持って来られた時の様子。ものすごい仕事されているのが想像できる。
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プエブロのナポリ。透明感のある飴色に経年変化していて、乾燥はほとんどしていません。さすがプエブロ。
プエブロとは
牛脂を使用したイタリアバケッタ製法で作られた、プエブロは吟面を手作業で擦り、細かな模様を付けています。
二つとない独特な表情があり、通常の吟擦りでは味わえない、経年変化し自分だけの色へと育っていきます。
タンナー:イタリア・バダラッシー・カルロ社
プエブロのナポリの経年変化はこちら
解体
まずは、内袋を外してから、今回は持ち手も交換なので、根革も外します。
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まずは、まとめ縫製の糸を2〜3目ごとに切って、内袋を外す。
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今回、持ち手も交換なので、根革の糸も切っていく。
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さらに、ひっくり返して、この後胴体の縫製もほどいていく。平にする必要があるからだ。
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今回持ち手も交換なので、根革から糸を解く。
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持ち手はマレンマのチョコで新規に作り直し。アンマサーレトートバッグと同じデザインだが、女性用として表革、裏革、間に床革1枚にして2ミリ薄く仕上げてある。
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本体を平にしなければならなかったのは、持ち手の根革を本体に縫製するから。
縫製
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菱目打ちで下穴をあけ、一目一目合わせながら縫製(極太0番糸)していきます。色は108番色
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4カ所とも縫製終了。
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まとめ縫製もなるだけ元の穴を拾うが、針も細くピッチも細かいので数穴は拾えない場合もあるが、ほとんど問題ない。
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マチも縫い合わせたら、再度ひっくり返します。
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内袋と本体を合わせてまとめ縫製も極太ステッチ0番。
完成
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無事完成。最後にラナパーを塗り込みました。また艶が上がり良い色になりました。
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新しく作り直した裏地はターコイズブルー。ファスナーもファスナー身付けの革も新品。色はナポリの経年変化に合わせてタバコ。
約9年前お作りした時、ターコイズブルー。
2017年気分転換にモスグリーン、そして今回9年ぶりにターコイズブルーに戻りました。
今回は約9年の間、2度の内装取り替えと持ち手取り替えの作り直しのご希望に応えさせていただきました。
こうして何度もお取り替え修理して永く愛用していただける鞄作り、10年前からこうなりたいと想像しながらお作りしてきました。
現実になってきたこと、作り手冥利につきます。
地元のイベントでもいつも大変お世話になっているMさん。
アクティブにお仕事されてるは裏地を見れば分かります、さすがです。
これからもこのA−4シンプルトートバッグ(プエブロ/ナポリ)を末長くMさんのパートナーとして愛用してください。
また、この型はしばらく作っていなかったので、久しぶりにリリースしようと思いました。
プエブロとは
牛脂を使用したイタリアバケッタ製法で作られた、プエブロは吟面を手作業で擦り、細かな模様を付けています。
二つとない独特な表情があり、通常の吟擦りでは味わえない、経年変化し自分だけの色へと育っていきます。
タンナー:イタリア・バダラッシー・カルロ社
プエブロのナポリの経年変化はこちら