働く女性のために考えたA-4中仕切りトートPolacco(ポラッコ)
A-4ファイルがぴったり入るサイズ、マチも広めにとり、お弁当箱など入るよう下は解放されている中仕切りにはファスナーポケット。
安心感と永く愛着のあるパートナーとしていただけるよう、縫製の補強、素材はイタリア植物タンニン鞣し革のプエブロを使用している。
しかし。
自分好み
企画としてはプエブロなんですが、今回ご依頼のお客様はゴーストを気に入ってくれました。
ゴーストのワイン、そして金具は黒剥きメッキ。
黒剥きメッキは素材は真鍮、その上に黒ニッケルのメッキを掛けてバレルをかけ、アンティーク調に仕上げたメッキ。
黒ニッケルでは光沢がありすぎるので、ひと手間掛けていただいて味のある表現を実現。
ファスナーもアンティークシルバーを仕入れた。
ゴーストとは
タンナー(※皮を鞣し革にする工場のことをいいます)はイタリアに千以上あるタンナーのうち22社のみが認定を受ける”イタリア・植物タンニン鞣し協会”も認める、イタリア・コンツェリア・ラ・ブルターニャ社。
植物タンニン鞣し革のをアニリン仕上げで艶を出し、さらにロウ(ブルーム)をたっぷりと塗り込むことで、厚いロウに覆われている。
もともと古くは英国貴族の馬具用に開発されたブライドルレザーにオマージュされ、誕生した。
使い込むとロウ(ブルーム)がだんだん取れてきて、下地の色の姿が見えてくるという、独特の個性的な経年変化がお楽しみいただけます。
また、ロウは取れるだけでなく、下地の革にも染み込み、防水にもなる。
0番糸縫製
ショルダーベルトの根革は負荷がかかる箇所。
なので、企画では2.8ミリのブッテーロをしているが、今回はゴーストで合わせたい。
ゴーストは1.8㎜前後なので、一度貼り合わせて3.6㎜にして再度2.8㎜に漉いて折り曲げている。
コバ磨き
身頃、マチの合わせはコバ磨き。
豆カンナで面取りした後、サンドペーパーで慣らし、目止め液を使いヘチマで磨き込む。
さらに空ぶきをして艶を出す。
この作業は植物タンニン鞣し革のオイルレザーを選ぶ理由の一つと言える。
完成
♢素材
本体/ゴースト・ショルダー取り付け金具部分の補強革/(イタリアの名門タンナー、コンツェリア・ラ・ブルターニャ社による植物タンニンなめし牛革)
内装/コットン、金具/真鍮、ファスナー/YKKエクセラ
♢サイズ(W×H×D)
350×260 ×最大150
ハンドル立ち上がり110
ショルダーストラップ長さ1040~1160
♢重量
約1140g
カラーオーダー可
個性的な感性を支持してくれたO様、大変お待たせいたしました、ありがとうございました。