リピーターのお相撲さん千○大龍さんからのフルオーダーのミニトートバッグの製作〜完成です。
デザイン画〜型紙製作
フルオーダーの場合は、まずデザインのヒアリングをし、その場でデザイン画を描かせていただきます。（清書は後ほど）
革は硬めからソフトまで5種類あるのでまず可能かどうか判断します。
デザインはシンプルであるが”どこにも売ってないもの”がご希望で、でした”ナッパネビア”のカスターニョを提案。
持ち手は表がシロで裏はブルーの要望があったので、表はミネルバボックス、裏をブッテーロに提案。
マチはお任せでしたので、身頃のカスターニョと白（ビアンコ）はコントラストが効いてカッコいいと思いミネルバボックスのビアンコにした。
持ち手から
長期使用に耐えられるようにするため、表ミネルバボックス、裏ブッテーロの間に床革をいれ、盛り上げした。
ゴリゴリにならない程度に厚みをキープ、コバ磨きも気持ち良い。
コバ磨きの時、ミネルバボックスのビアンコにブッテーロのブルーの色が若干色移りします。
吊り込みしてあるので、曲げながら縫製。糸は極太ステッチ0番糸。小さいバッグでも頑丈に縫製。
裁断
革素材、裏地、芯材、皮切り包丁で全て一枚一枚裁断。
縫製（平台）
裏地は８番糸で縫製しています。
ファスナーポケット、平ポケット、口元は薄型マグネットを使用
ミシンは平台を使っています。
マチと胴体を縫製して立体にしていきます。
内袋完成。
表革”ナッパネビア”は胴体と底を縫製。
これからマチと胴を縫製。
伸び縮みを調整しながら”アタリ”を合わせていきます。
カーブに差し掛かるところは慎重に。
立体になりました。
持ち手は、表ミネルバボックス、裏ブッテーロ、間に床革が入っていて、しっかりしているのでひっくり返しは慎重に。
本体と、裏地のまとめ縫製前。
完成
〔フルオーダー：ミニトートバッグ〕
♢本体素材/ナッパネビア（イタリア老舗タンナー、バタラッシー・カルロ社によるイタリア・トスカーナ植物タンニンなめし牛革）
♢マチ、持ち手上、裏地パーツ/ミネルバボックス（イタリア老舗タンナー、バタラッシー・カルロ社によるイタリア・トスカーナ植物タンニンなめし牛革）
♢持ち手裏/ブッテーロ（イタリア老舗タンナー、ワルピエ社によるトスカーナ植物タンニンなめし牛革）
♢カラー/カスターニョ＆ビアンコ＆ブルー
♢サイズ（W×H×D）H24cm×W21cm×D12cm
♢内装/コットン ベージュ
ナッパネビアとは
ソフトな多脂の植物タンニン鞣し革（シボあり）に天然素材のワックスがかかっています。初めグレーっぽく見えますが、使い込むと下地のカスターニョ（こげ茶色）が艶々になりマニアックでカッコいい素材です。
タンナーはイタリア・トスカーナ地方のバタラッシカルロ社。ミネルバボックス、プエブロも同様で、牛脂を多く使われ乾燥しずらく、使えば使うほど色艶が上がる素材です。
ミネルバボックスとは
ブッテーロとは
厚みは3㎜前後、オイルが多く含まれながらも堅牢な仕上がり。
薄化粧仕上げで傷やトラは見える反面、天然素材な自然な表情と透明感のある発色。
使い込むほど、色濃く変化していく表情、ナチュラル感はイタリアならではの色合い。
タンナー：イタリア老舗タンナー、ワルピエ社
内装
いつもありがとうございます。
かなりお待たせしてしまいましたが、喜んでいただけて作り手冥利につきます。
持ち手の色はご自身で表が白、裏がブルーのリクエスト。
コントラストが効いてかっこいいです。
浴衣もお似合いです。ありがとうございました。
※フルオーダーの製作は、想定以上に時間、納期がかかってしまいますので、ご理解ある方のみとさせていただいております。
