6年前にご購入していただいたウエストバッグの修理をさせていただきました。
修理の内容は、ショルダーを付ける根革(Dカンの革)、その下のハカマのパーツ両方の革を新品に交換。

画像左:ショルダーバッグとしてご使用になっていると背中の部分は糸も擦れて無くなっていました。そこからほつれてきたのだろうと思います。革が切れたわけではありませんでした。背の身頃は艶艶です。 画像右:なぜかカブセの下の方に穴が空いている?

まずはひっくり返して、袋縫いした糸をほどいていきます。

そしてDカンの根革を縫い合わせていたブッテーロのハカマの革の糸もほどいて、取り外し。

新しいブッテーロの根革の革とハカマ、Dカンも新しくし縫製。

完全復活です。

なぜか前の下に穴があいていたので、ついでに取り換えてしまいました。
このナッパネビアという素材はソフトな多脂の植物タンニン鞣し革に天然素材のワックスがかかってて、初めグレーのようですが、使い込むと表面のワックスが取れてきて下地の黒がでてきて、真っ黒になり艶があがるという、マニアックでカッコいい素材です。タンナーはイタリアトスカーナの名門バタラッシカルロ社。ミネルバボックス、プエブロも同様です。
6年経っても下手ってなく、乾燥もなく艶々。アンティークかっこよく育っています。
こうして永く愛用していただけるのは、作りとして冥利に尽きます。
修理してまた使っていただけるなんてとても嬉しい気持ちでいっぱいになります。
こういう仕事がしたかったんです。
ナッパネビア/クロの元色

ナッパネビアの黒の元色はこれです。黒の革にワックスがのっているのでグレーっぽく見えます。それが使用していると取れてきて上記のようなクロに育っていきます。
このウエストバッグ、復活しようかどうか迷ってしまいました。