polacco(ポラッコ)のリュニューアルのきっかけとなったカスタムオーダーのブリーフ鞄
以前トートバッグammassareをご注文していただいたお客様からブリーフ鞄polacc A-4をベースにしサイズ変更のカスタムオーダーのご依頼にお応えさせていただきました。(※2025年5月〜9月下旬制作)
基本のデザイン、アオリポケットなどの仕様は活かし、サイズ、持ち手、中ポケットの仕様をご希望通りにカスタムさせていただきました。
サイズW380×H260×D80からW380×H280×D110

マチ幅は11cm。普段見慣れている8cm(私も愛用している)と比べると、わずか3cmの違いですが、鞄全体の印象もずいぶん変わってきます。

ファスナーはYKKエクセラのWスラース、アンティークシルバー、金具は真鍮に特注の”クロムキ”メッキ。
アオリポケットはマグネット無し。

ポケットはサイズ指定、底芯はパソコンを入れても滑らないウレタン凹みつき。

polacco(ポラッコ)A-4カスタム
♢素材
本体/プエブロ(イタリアの名門タンナー、バダラッシー・カルロ社による植物タンニンなめし牛革)
色/クロ
持ち手、補強革/ブッテーロ(イタリア老舗タンナー、ワルピエ社によるイタリア・トスカーナ植物タンニンなめし牛革)
色/クロ
内装/コットン (クロ)
金具/真鍮(クロムキ)
ファスナー/YKKエクセラ(ATS)
サイズ:H38cm×W26cm×D11cm
制作工程
ヒアリングした内容をもとに、まずはスケッチ画に落とし込んでいきます。
サイズや色、細かな仕様などを確認しながら、完成のイメージを固めてから制作に入ります。

今回はサイズ感の確認がメインなので、床革を使ってプロトタイプを製作。実際に形にして、全体のバランスを確認していきます。

メールで画像を送り、バランス確認をしていただいてから、制作にかかります。
裁断
スケッチ画を確認しながら、型紙を一枚一枚置き、革切り包丁で裁断して行きます。
ある程度のキズや色ムラは革の表情として生かしつつ、取り都合も考えながら、どの部分をどこに使うかを決めていきます。

0番糸による縫製
長期使用に耐えられるよう根革は、ブッテーロ(元厚)をそのまま使用し、裏補強して根革台とともに極太0番糸で縫製しています。

底と繋ぎ、裏地を張り込む手前です。

内側は芯材で補強。

本体のコバ磨き
内袋(裏地)と合体させてから、本体のコバを磨く工程です。
まずは貼り合わせたエッジを”豆カンナ”整えていきます。

次はサンドスティックで整えます。

さらに番手を上げて整えていきます。

コバ磨き2
サンドペーパー仕上げで下地が出来上がると、コバ磨きの仕上げ工程です。
目止め液またはトコノールを15センチ程縫っていきます。

ガラスを使って磨いていきます。
この時、面を取った角度も当てこんで、磨き込みます。
はみ出た箇所を素早く拭き取り、数十秒乾いたら・・・。

乾いたウエスで素早く磨き込みます。
すると下時のクロに艶がでてきて、コバが綺麗に仕上がります。

再び0番糸縫製
最後のまとめ縫製も0番糸で仕上げます。

極太ステッチ0番糸を使用し、ステッチにも存在感を持たせています。

全行程を経てpolaccoのカスタムバージョン、完成しました。
負荷のかかる部分まで考え抜いた堅牢な仕立てと0番ステッチで存在感のある長く使えるブリーフ鞄に仕上がっています。
革素材もプエブロ、ブッテーロともイタリアの伝統的な植物タンニン鞣し革、使い込んで日々の使用とともに、革の表情がゆっくりと育っていく過程も楽しんでいただけたら嬉しいです。

ADLER
マシンはADLER、針はSCHMETZ。
ドイツの精密な道具たち、極太0番を縫う一針にも、信頼できる道具があります。

ありがとうございました。
M様、2本目のお仕事鞄をHIS-FACTORYのカスタム仕様に選んでいただき誠にありがとうございました。
お作りした鞄が、日々の仕事のお供として末永く活躍してくれましたら嬉しく思います。

プエブロ・ブッテーロとは
イタリア・フィレンツェに古くから伝わるバケッタ製法を、研究と復刻によって現代に伝えるバダラッシ・カルロ社。
その製法で作られたプエブロは、吟面を手作業で擦り、独特の表情を持たせた革です。
使い込むほどに色艶が深まり、自分だけの風合いへと育っていきます。
※バケッタ製法とは
植物タンニンで時間をかけて鞣した革に、牛脂や魚油、植物油などを独自に配合したオイルを、じっくりと染み込ませていく、イタリア伝統の製法です。
手間や時間、コストがかかることを承知のうえで、“革らしい革”を作ることにこだわり続けています。
プエブロ同様、イタリア植物タンニンなめし協会が認める”ワルピエ社”のブッテーロも化学薬品を使用せず植物タンニンのみで皮から革へと製作しています。
厚みは3㎜前後、オイルが多く含まれながらも堅牢な仕上がり。
薄化粧仕上げで傷やトラは見える反面、天然素材な自然な表情と透明感のある色合い、使い込むほど、色濃く変化していく表情、ナチュラル感はイタリアならではの色合いです。
牛本来の持っている自然の模様のトラは個性的で唯一無二の逸品となります。
プエブロの経年変化はこちら。
polacco(ポラッコ)はリュニューアルしました。
M様のカスタムオーダーをきっかけに2026年3月よりリニューアルしました。
A-4サイズのページはまだできていませんが、受付可能です。





