昨年末お会いした時「よく育ってますね~、よく見せてください。あれっ糸が擦り切れてる!!」
4,5年前にフルオーダーでお作りしたプエブロ/タバコのショルダーバッグ。
ヘビーにお使いになっていただいている証拠

よーく見てみると、糸が無いんです。ショルダーバッグで背中にコスコスあたっていたのでしょう。糸が擦り切れていました。
内部
まずは糸をほどいて。

長期使用にも耐えられるよう口元に帯鉄を入れているので、まったくヘロヘロになっていません。革漉きや素材も極限まで厚くしていて良かったと思います。

口元をあけて、ひと穴づつ拾っていきます。アドラー0番糸縫製。

そして口元も0番糸でまとめ縫製。ここも前に縫った糸をひとつひとつひろって縫います。

縫製直し完成。
イタリアバケッタ製法による植物タンニン鞣し革だからこそ
プエブロ/タバコの経年変化。
ほんとうの、使うほどに味が増すというのはこういうのだと思います。
ほんとうに素晴らし革です。長期使用にも耐えられるようコバ漉きなども極力厚くしています
こうして、何度でも直して(まだ一回ですが)ずっとずっと愛用していただきたいです。味がでるのはその人の証だと思います。
こういうコト(仕事)がしたかったのです。
まだまだ10年はヘビーに使って欲しいです、使えますプエブロなら。何度でもお直しいたします。
作り手冥利に尽きます。