連休も終わりに近づいた夕方、友達が他社ブランドの修理して欲しいモノがあると相談に来た。
以前もお伝えしたことがあるのですが、他社製品の修理は、自分なりに何となく境界線があって。
知らないブランドの持ち手縫製不良。修理なんだから安くしてほしい当たり前、わかるだろそのくらい的丸出しいい年したセコイおっさん。
どこかのバーゲン(中華製品)で数千円で買ったリュックのショルダー切れ修理に3000円も払いたくないドン引きおばさん。
自分勝手でしょうそういう人、何人か遭遇しました。作り手を見下された嫌な気持ちになりますシッ、ッシ!
買ったとこに行けよって丁重ではなくてもっともらしいコトを強めに言ってる自分も、なんかあ~あなんだか気分悪くなるし。。。。
でも、依頼に来る方は後を絶たず、1F工房が売り(?)な私くしとしては、段々とジャケにはできないと思ったのです、6、7年かけて。
お客さんが想いれがあってとか、困っているのなら話しは別です。
もともと修理でお仕事をさせていただいているわけではないのですが、お互いに誤解を招かないように、お互いが納得できるような内容、
であれば、引き受けさせていただきます、そういう風に考え方を変えてきました。
という前置きは長くなってしまいましたが、
今回の修理は仲よくしてくれるお友達が困っているというので、喜んでやったはいいけど。。。
財布のマチが縫製されていなかった箇所の縫製直し。
これはミシンでやれば簡単かも知れないけど、外れたら裏側の革が泥沼になるのが分かる。ピッチも細かい。
手縫いでやるしかないな、この時がやってきた。いつかこういう修理(自社製品)も来るだろうと覚悟はしていた。
普段、極太ばかり使っている自分にとってミシン用の8番糸の細さ、糸通しが、むずくてむずくて・・・
糸通しってあるのは知っていて「あれがあればなぁ・・」と呟いたら、なんとワークショップに来ていた横須賀ガールの常連さんが、糸通しをおもむろにバッグから出してくれました。
普段から持ってるなんて、これが女子力高いというのでしょうか?仕事柄、ボタン付け直しが多いという。とにかくありがたい。
いざ通してみると、なっなんて便利なんでしょうか!一発で通りました。久々に大感動してしまいました。
針も細いのを後輩にもらったのがあったので、通りも楽ちん。
糸はビニモの8番、ポリエステル。すぐぼそってしてしまうので、蝋を引く。
なんとかミッション成功。まだおぼつかないですが、いい経験させていただきました。
わずか7㎝にも、感動がありました。
細い糸での修理もそろそろマスターしないとなぁと思ってた矢先なのでいい体験・勉強になりました。
自分のつくりたいデザイン、手仕事、技術伝承などいろいろありますが、お客さんに喜ばれるコトももっともっと視野を広くしなければななぁと思う今日この頃です。