きっかけはアベちゃん
7月下旬の晩に独りカウンターでスコッチのソーダ割りを飲んでいた。
その日も蒸し暑い夜だった。
その頃、バーの休業を余儀されなくマスク作りによくHIS-FACTORYの工房に来て裁断をし来ていた”アベちゃんち”ことイプクレスラウンジも7月に入り徐々に営業もスタート。
いつもだったらすぐに満席になるカウンターもオレだけだった。
近況や音楽やバイクなんかの話しているうちに、ベスパの話になり「そういえば、乗ってないな・・・」
2009年4月に墨田区向島の江口モータースさんがお店を閉めてしてしまい、数年経ってメンテナンスに不安が出てしまい、そのまま工房の奥に眠ったままだった。
近所に、東〇△△△というショップもあるが、2度と行かない約20年前からそう決めていた。
かなりの横柄な態度をされた記憶があり、最近は2代目の息子さんがやっていると聞いたことがあるが調べようともしなかった。
急に乗りたくなって「アベちゃん、ベスパ修理屋してくれるところ知ってる?」
「知ってますよ!」と二つ返事。
さすが、60年代ロンドンオタク!
しかも数年前に乗ってたランブレッタでお世話になっていたらしい。
しかも来てくれると云う。
早速連絡して、見積もりをしてもらい納得の上、来てもらうことにした。
ドッグ入り
目黒の自宅の工房で整備してきてくると云うことで、猛暑の8月の上旬に取りに来てくれた。
いくら室内保管と言えでも、表で久々に見ると数年放置はなかなかの汚れで、申し訳ない気持ちになった・・・。
納車
残暑厳しい9月上旬、全工程の修理や交換を終えて無事帰ってきた!
マイヴェスパ 復活。
ガソリンコックをonにし、キック一発!
久しぶりに乗ってみる風を切って気持ちいい!
エンジン音からベスパ(イタリア語でスズメバチ)と名付けられた、その音はブンブンブンと軽快だ。
久々のご対面、また色々なところへ連れてって!
トスカーナ
イタリアの植物タンニン鞣し革、プエブロ、ミネルボックス、ハバナなどのバタラッシー・カルロ社、ブッテーロ、マレンマのワルピエ社もトスカーナ、ベスパのPIAGGIO社もトスカーナだった。
縁を感じる。
松田優作が探偵物語で乗っていたのは1970年代のモデルのPXシリーズの200。
ローマの休日でオードリー・へプバーンとグレゴリー・ペックが二人乗りしていたのは1950年代のフェンダーライト125。
オレが乗っているこちらはSシリーズで1963-2000年初頭(生産終了)。
2000年頃に新古車で購入できるご縁があり、50ccを途中100ccにボアアップした。
テールはお尻のように丸いフォルムにハンドルの先にウインカーと云う独特なデザイン。
左のグリップレバーを握って回してクラッチを切りギヤを入れる。
スピードは期待しない。
ガソリンに混合オイルを混ぜるのでちょっと面倒。
だけど、かわいいベスパ。
これからもいろいろなところへ連れてって。
ずーっと大事にしたい。
目黒の板垣くん、整備ありがとう!引き続き宜しくお願いします。
いいひとに出会えて良かった!アベちゃんありがとう!
番外編
2009年4月に廃業した墨田区向島の江口モータース。
この頃までは親父さんにはほんとうによくしてもらってお世話になりました。
その時書いたブログがこちら。2009年4月
そろそろマイ”VESPA”のプラグを買おうと、もう10数年お世話になっているベスパショップ”江口モーター”(向島三丁目)に久々に寄ってみると・・・
ヴェスパの在庫が沢山あった店内&工場はガラガラ。な、なんと閉店してしまうのだと云う。ショックでした。優しいおじさんだっただけに・・・・・。
インターネットの普及で部品は他で少しでも安く購入し、部品持込でカスタムや修理の依頼が多くなり、中には工賃は高いとイチャモンつける奴や、車体を購入しから乗りにくいだ、すぐエンストするやクレームつけて返品するタチの悪い若者が多くなったと云う。
乗りにくいの当たり前だよVESPAなんだから。イタリヤ車って輸入したてはネジが緩んでたり、電気系統部品が壊れやすかったするが当たり前。それを再度チェックしてもらったり、手間をかけてもらって部品を取り替えてもらったり、カスタムしたりするのも当たり前。エンストだってそう。すぐ”かぶる”からプラグはスペアーを携帯し、自分で取り替える。そうやって面倒みて楽しむもんだと思う。それを少しでもケチったり、工賃が高いだ、面倒だなんだって言ってるそういう利己主義のガキに乗る資格無し。そんなユーザーが増えて来たし、最近は年も70を超え肉体的よりも精神的に辛かったと云っていた。中古の部品を常に在庫したりして良心的だったのに、おじさん可哀想。無性に空しい・・・・時代が変わってきたからではなく、時代に流されている奴が多くなってきただけだと思う。
オレの”マイベスパ”をおじさんに、部品交換などフルメンテナンスを最後のお願いした。
時代が変わっても、流行に左右されず、愛着を持てるものと暮らして行きたい。
ミニクーパーのキッチンカー
アベちゃんちことイプクレスラウンジの阿部ちゃんは、60年代ロンドンオタクだけではないんです。
barの内装は全部自分でやっちゃうし、いろいろなチャレンジャーであるが、今回のコロナ禍の中すごいのは、ミニクーパーのワゴンタイプを購入してキッチンカーにしちゃた。
ほんとうにすごいですね、めちゃくちゃかっこいい。
CAMPFIREでクラウドファンディング中で、10/26まで。
あなたの街でお会いできるかもしれません。
おすすめは、オリジナルモヒートとジントニック。