先日のセミオーダーのトートバッグ スペシャルバージョン〔裏地編〕の続編、表面の縫製から完成までの工程です。
オリジナルトートバッグのアンマサーレシリーズの横型のLサイズ特集はこちらです。
身頃の縫製

根革部分の下はブッテーロのオレンジ。8番糸で縫製。

プエブロ3㎜厚を3枚と1.8㎜のプエブロ、0.6㎜の芯材をぶっ通しで0番糸縫製。

ハカマはブッテーロのグリーン。身頃はプエブロのオリーバ。
持ち手の制作

持ち手、ハンドルの中身はグリップが気持ちいいように床革を両面に入れています。

豆カンナで、面取り、紙やすりで整え、コバ磨き。

0番糸で縫製。
両脇の根革縫製

両脇はショルダーベルトを付ける希望なので、根革の縫製。ここは袋状になってからなので手縫いで縫製。

5ミリ線のDカンを付ける根革も手縫い。プエブロ3㎜厚を3枚と1.8㎜のプエブロ、0.6㎜の芯材をぶっ通しで。
内袋と外袋を合体

革(身頃)の袋状に、裏地の袋を合わせて、

ボンドでしっかり固定。
まとめ縫製

口元のまとめも0番糸縫製。
裏仕様

メインポケットの様子。ファイルポケット×1、小物入れポケット×2、下にはコードなどいれるファスナーポケット。

ペン差しポケット、小物入れポケット×2、ペットボトルポケット×1、オールレザー、ブッテーロとプエブロ

そしてさらには、メインポケット両サイドにアオリポケット×2に改造。ここにも小物が収納できる平ポケットが両サイド×3
ディティール

底革、ブッテーロ:オレンジ、真鍮の底鋲×5

脇のDカン5ミリ線。

根革、ブッテーロ:オレンジの上にブッテーロ:ブルー、持ち手はブッテーロ:グリーン

トートバッグ アンマサーレ横型のLサイズのカスタムメイド、スペシャルの完成です。
何度も確認させていただきました。仕様希望と実際の縫製に無理があったり、何度か修正もさせていただきました。
かれこれ1年かかってしまいましたが、お客様にもご理解いただき、僕も納得いく逸品になりました。
色使いもすごいですが、ポケットの仕様カスタムもハンパなかったです。
この工程数は、15年来の集大成の逸品です。
ここまでのリクエストにお応えできたことは、作り手冥利につきます。
W様、ありがとうございました。

リクエストの図面。何度か修正もありました。
〔素材〕
本体/プエブロ(イタリアの名門タンナー、バダラッシー・カルロ社による植物タンニンなめし牛革)
オリーバ・グリージオ・ペトローリオ
ハンドル/取り付け金具部分の補強革/ブッテーロ(イタリア老舗タンナー、ワルピエ社によるトスカーナ植物タンニンなめし牛革)
グリーン・ブルー・オレンジ・レッド
プエブロ
牛脂を使用したイタリアバケッタ製法で作られた、プエブロは吟面を手作業で擦り、細かな模様を付けています。二つとない独特な表情があり、通常の吟擦りでは味わえない、経年変化がお楽しみいただけます。自分だけの色へと育っていきます。
ブッテーロ
厚みは3㎜前後、堅牢でありがなら多くのオイルが含まれる。薄化粧仕上げで傷やトラは見える反面、天然素材な自然な表情と透明感のある色合い。使い込むほど、色濃く変化していく表情、ナチュラル感はイタリアならではの色合いです。
♢内装/コットン、金具/真鍮 ファスナー/YKKエクセラ サイズ:W400mm×H320mm×D150mm、ハンドル立ち上がり260 mm
重量:※測るの忘れましたが、おそらく1700g
長期に耐えられるような素材ですので、力が掛かる箇所は漉かずに3㎜厚のまま縫製、全体的にも革漉きは厚め、永く愛用していただけるように縫製しています。
アンマサーレの縦型Ⅿサイズは藤巻百貨店さまでもお取扱いをさせていただいております。
藤巻百貨店さんは日本産のいいモノをセレクトしているリアルショップ&ネットショップです。