HIS-FACTORYで多く取り扱っている植物タンニン鞣し革の中に、ゴーストという革があります。プエブロ、ミネルバボックスとは異なり、全体的に白みがかかった独特な外見が特徴のゴースト革。ゴーストはどんな特徴があり、どんな魅力と味があるのかをご説明します。
イタリアの植物タンニン鞣し革・ゴーストとは?
植物タンニン鞣し革のをアニリン仕上げで艶を出し、さらにロウ(ブルーム)をたっぷりと塗り込むことで、厚いロウに覆われています。
もともと古くは英国貴族の馬具用に開発された”ブライドルレザー”にオマージュされ、誕生したもの。
使い込むとロウ(ブルーム)がだんだん取れてきて、下地の色の姿が見えてくるという、独特の個性的な経年変化がお楽しみいただけます。
またロウは取れるだけでなく、下地の革にも染み込みこんで防水効果も含んでいます。
ゴーストの経年変化(エイジング)
ゴーストの経年変化は、他の植物タンニン鞣し革には見られない、面白い変化をしています。
時間が経つごとに、表面に引かれたロウが徐々に落ち着いて薄れつつ、艶がどんどんと現れていきます。
美しい艶と本来の革の色、そして薄れつつも独特な味わいを残すロウ。これら3つの要素がバランス良く主張するゴーストだからこそ、個性的ながらも多くのファンを魅了しているのだと思います。
プエブロやミネルバボックスとはまた違う、ゴーストにしかない表情の変化は、手にして初めて実感できるものでしょう。
※経年変化の一例です。変化の具合は革それぞれで異なります。
※十二分に油分が含まれていますので、メンテナンスは乾拭きのみで問題ありません。
タンナー・コンツェリア・ラ・ブルターニャ社について
ゴーストレザーは、イタリア・トスカーナ地方に拠点を置くタンナー・コンツェリア・ラ・ブルターニャ社によって生産されています。
コンツェリア・ラ・ブルターニャ社は、トスカーナ州の中心部ピサとフィレンツェの間で40年以上にわたって操業しています。その名前は原皮を供給するフランスの地域に由来しています。